2025/10/10 10:51
小さな紙面に刻まれた思考の痕跡
掌に収まるほどの小さな画面は、一見するとささやかですが、そこに込められた手の動きや時間の重なりは濃密です。
限られた色面と線の応答だけで構成された画面は、余白を主体に立ち上がり、見るほどにさまざまな読み取りを促します。
近づけば紙目と絵具の微細な痕跡が明らかになり、離れて見ると画面全体の呼吸が際立ちます。
小さな断片が、鑑賞者の内側に静かな余韻を残すことを願って制作しました。
紙についての補足
本作には、質の良い水彩紙を再利用して制作しています。
元の紙が持っていた繊細な目合いや厚みが、アクリルの表情と調和し、画面に独特の手触りを与えています。
再利用という選択は、素材の物語を継承しつつ、新たな表現を添える行為でもあります。
素材の特性により、額装時はマットを広めにとることで、紙の表情がいっそう際立ちます。
設置場所:直射日光を避けた安定した柔らかな光のある場所。書棚の一角や玄関の小さな壁面、ベッドサイドのナイトテーブル脇など、日常の視線の合間に静かに佇む場所が相性良し。
鑑賞のしかた:まず少し距離を取って全体の呼吸を感じ、次に近づいて紙目や筆致を確かめる。夜と昼で見え方が変わることも、この作品の魅力の一部です。
取扱いと発送について
作品は一点物の原画です。到着後は直射日光・高温多湿を避け、平らな場所での保管を推奨します。額装は付属しませんので、お好みの額装でお迎えください。発送はレターパックライト(全国一律 430円)を利用します。
作家のことば
描く行為は、私にとって小さな儀式でした。言葉にならない思考や指先の痕を紙の端にそっと残す。
そうして生まれた断片が、どこかで誰かの日常の隙間に寄り添えたら嬉しいです。
手の中に収まる静けさが、あなたの暮らしに小さな揺らぎをもたらしますように。
